安全・安心な野菜作りにチャレンジされている高城恭二さん

QLOOKアクセス解析

シリーズ2回目は、高島市拝戸で高島市農産ブランド認証農家(ランク1:農薬・化学肥料不使用)として、安全・安心な野菜と果樹作りにチャレンジされておられる高城恭二さんです。


Q)こんにちは。無農薬栽培ですと草や害虫との格闘になるのではと思うのですが。

profile_MrTakagi.jpg髙城さん)誰もがそうおっしゃいますね。でも実際に取組んでみますと作業効率、収穫率、収益率を比較すると格段に高いということが理解されると思います。ヒントはしごく簡単で、草は腐植にし、害虫は土壌を強くすればいいそれだけのことです。

髙城さん)私の農法は、腐植等が9割、堆肥と肥料1割の土壌が目標で自然の生態系により近くというのが理想形です。 農薬、化学肥料、除草剤は使用した経験則がありませんが、少なくとも国が使用量を制限していますので、自然環境と人間など様々な生き物にリスクと副作用があるのでしょう。

nousanbrand.jpg

Q)でも、以前 私も農薬を使わないで野菜を作ってみましたが虫にやられるし、まともなものは作れませんでした。

髙城さん)そりゃそうでしょう(苦笑)。 今、私は全くの素人から野菜作りを始めて11年目ですが、どうにかやれそうだと思えるまで3年ほど試行錯誤しました。 研究者に話を聞きに行ったり、セミナーに行ったり、沢山の本を買ってきて読んだり、ずいぶんと研究しましたよ。

Q)それでどのようにされたのですか?

髙城さん)私は自衛官でした。 定年で退官する時に、知り合いが「無農薬野菜を作って欲しい。」と言ってきた。 地元で再就職したのですが、出勤前とか、帰宅後には時間がある。 元々体力には自信があったので、朝晩 鍬をもって荒れ地と格闘しました。 そして、無農薬でやるなら、土の中の残留農薬を無害化しなければならないと思いました。 それで調べていたら、研究者の方から炭が良いと薦められたのです。

Q)畑に炭をまくのですか?

髙城さん)そうです。今も続けていますが土にすきこむ作業をしました。そうしたら、4年目ぐらいでしょうか、何となく変わったなという実感が得られたのです。 でも、それまでは赤字でしたけど。

DSC00341hatake.jpg DSC00386hatake.jpg

Q)変わるというのは、土が変わってくるのですか?

髙城さん)先ず、野菜の根を切る "根切り虫" が消えました。 そしてミミズが増えはじめ、不思議なこと大きなミミズに進化してきたのです。それとともに驚いたことにハウスの水路に色々な稚貝が沢山見られるようになり、夏にはハウスの中に蛍が一杯飛んで... そして、野菜も変わってきましたね。

Q)そこに到達するまでに色々な失敗があったと思いますが。

髙城さん)成功と失敗はあざなえる縄のごとしで別に気にしないですね。プロ野球の某監督が「勝ちに偶然あり、負けに偶然なし」と箴言されましたが、私の場合はその逆も真なりでしょうか。だから失敗しても分析はしない。

髙城さん)成功した時は、作物の生育の基礎である土壌について徹底的に分析をする。栽培は、簡単にいうと作物を順列と組合せを考慮して自然の植生により近い状態で生育させればいいだけのことなんです。こんな簡単な原理・原則を習得するのによくぞ3、4年の長い歳月を費やしたと、今は色々な想いを込めて述懐しています。

DSC00440konsai.jpg
50種類の野菜が混在して生産されている高城さんの畑

Q)でも野菜の栄養には、肥料が必要でしょう?

髙城さん) 本質を突いた鋭い質問ですね。(苦笑) 肥料が必要といえば必要ですし、必要がないと言えば必要ないですね。端的にいうと、昔は有機肥料しかありませんでしたが、今は化学肥料と有機肥料があり、どちらかというと化学肥料に偏重していますね。さらに人間を育てるかのように栄養ドリンク的発想で肥料等を過剰に投入し、また病気予防といって農薬をばらまく。これではどう考えても儲かる農業にならないですね。

髙城さん)逆転の発想というか、私は、[1] 消費者、特に子供達の食育と健康を守ること、[2] 先程、お話をさせていただいたように必要最小限の堆肥等しか使用しないで、後は土壌のミミズ君や無数の微生物の仲間達に協力いただいて野菜を育てていただくことで損益分岐点が飛躍的に改善しました。なんでもそうでしょうが自然のままが一番良い。野菜も美味しいですね。

Q)無農薬野菜、そのものはどうなんですか?安全であることはわかりますが・・

髙城さん)私のキャッチフレーズで「人の心と体に優しい野菜をお届けします。」ということで地元のホテル、道の駅、マーケット、市外は京都や東京の飲食店に出荷させていただきながらPRしておりますが、このことに尽きると思います。言い方を変えますと土壌が健全(安全)あれば必然的に美味しい(安心)のです。したがって野菜嫌いの子供達が多いのは何か違う原因があるのではないのでしょうか。

MrMrsTakagi.jpg
仕事のパートナーである奥様と

髙城さん)実証例としてある保育園の園長先生から野菜嫌いの園児が多いので野菜をわけていただけないかとの相談をうけましたので提供したことがありました。結果は、園児、全員が喜んで食べてくれました。それはなぜかということですが、文献によると遺伝子情報や幼児期にできる胸腺の防衛細胞等であり、たとえば幼児が口に入れた食物を吐き戻す動作も本能的な自己防衛に深く関わっているのではあるまいかとの論評がありました。現在、国と地方自治体が躍起になって食育推進のために実行されておりますが、まず安全な食材を最優先してご両親を安心させていただきたいですね。本来は、国庫負担ですべきで何と言っても子供は国の宝ですからね。

Q)高城さんのこれからの夢を聞かせてください。

髙城さん)高島で農業にチャレンジしたい、あるいは実際に 今取り組んでいる若い方が私の家に訪ねて来られることが少しずつ増えていることが大変嬉しいですね。農業は儲からんからという定説を何とか打破し、自分達の力でこの高島の農業を再生しようとする彼らの「勇気と志の高さ」に敬服しています。

DSC00323shido.jpg DSC00377shido.jpg
若者を指導される高城さん

髙城さん)その昔、大津・京都の市場では、高島の農産物はブランド品として高値で取引された伝説があります。夢よ!再びということ若者達の就農を心から歓迎し、応援したいと思っております。ただ少し危惧することは、今の時代は、グローバル&ボーダレス化しており、従来の農法や販売方法では限界があり、否が応でも「情報リテラシー」が必須条件になって来るんです。これについては、行政、市会議員の方々にお願いして「高島産業の成長に資する情報戦略」を政策として速やかに実行して貰いたいと思っています。

Q)今日は貴重なお話を有り難うございました。

michinoekisyuppinn.jpg高城恭二さんの安全・安心な野菜は 道の駅「藤樹の里あどがわ」で購入できます。